覚えておきたい神前式の用語!難しい読み方と意味をやさしく解説
神前式では、日常では聞かないような難しい用語がたくさん出てきます。
しかし、名前は難しくても、行われる儀式の内容はそこまで複雑ではありません。
当日に慌てないためにも、神前式に出てくる用語を覚えて、難しいイメージを払拭しましょう!
斎主(さいしゅ)
神前式で式を取りまとめてくれる方が斎主です。斎主は神社の神職が務めます。
キリスト教式の結婚式でいう、牧師と同じような存在です。斎主が入場するのは列席者が全員集まった後になります。
式では、始めと終わりの斎主一拝や祝詞奏上など、重要な役割を果たします。
三献の儀(さんこんのぎ)
三献の儀とは、神前式でお神酒を飲むときの作法のことです。別名で「三三九度」とも呼ばれています。
三献の儀では、大中小の3つの盃を使います。まず巫女がお神酒を盃に注ぎ、新郎はそれを3口で飲み干します。
新郎が盃を返すと、お神酒を注いで新婦に渡され、新婦も3口で飲み干すことになります。次に中の盃が新婦に渡されます。
1杯目と同じように、2人で交互にお神酒を飲みます。最後に大の盃を使い新郎から新婦の順番でお神酒を飲み、儀式は終わりです。
三献の儀ではお神酒を使いますが、アルコールに弱い方は無理に飲まなくても構いません。
口をつけるふりをするだけにしておきましょう。なお事前に神社の方に伝えておけば、お神酒の代わりにお水にしてくれることもあります。
式次第(しきしだい)
式次第とは、結婚式の開会から閉会までの進行を記したプログラムのことです。神前式は基本的に、下記の流れで進みます。
- 参進の儀
- 入場
- 修祓の儀
- 祝詞奏上
- 三献の儀
- 指輪の交換
- 玉串拝礼
- 巫女の舞
- 親族盃の儀
- 斎主挨拶
- 退場
式次第のデザインは、式の雰囲気に合った縦書きのシンプルなものや、和風のものがおすすめです。
誓詞(せいし)
誓詞とは、結婚の夫婦の守るべき道を表した言葉です。誓詞奏上では、新郎新婦が2人で誓詞を読み上げます。
読むのは新郎がメインで、新婦は最後に自分の名前のみを読み上げます。誓詞の内容は、下記の通りです。
- 結婚の報告
- 夫婦の誓い
- 締めの言葉
定型文は神社で用意されていますが、希望すれば自分たちの言葉にすることも可能です。
祝詞(のりと)
祝詞とは、2人が末永く幸せに過ごせるようにという意味を込めて斎主が述べる言葉のことです。
2人の結婚を神様に報告した後に、祈りの言葉を読み上げます。祝詞奏上の際は、全員が起立して聞きます。
祝詞の内容は、結婚式を無事迎えられたことへの感謝やこの先も良い夫婦でいるようにとの願い、神様が2人を見守ってくれるようにとの祈りになっています。
媒酌人(ばいしゃくにん)
媒酌人とは、式に立ち会い、新郎新婦の結婚の承認となる夫婦のことです。
仲人と似ていますが、媒酌人は仲人のように縁談から関わるわけではなく、式の当日のみ立ち会います。
ただし、仲人を務めた方がそのまま媒酌人になるというケースが多くなっています。
媒酌人はゲストという扱いではなく、高砂席で新郎新婦の隣に座り、主催者側としてゲストを迎える立ち位置です。
入場の際に新郎新婦に付き添ったり、スピーチで新郎新婦を紹介したりと、重要な役割を担います。
しかし、昨今では媒酌人を立てることは少なくなってきました。
以前はお見合い結婚が多かったため、仲人の方に媒酌人を頼むことができましたが、現在は恋愛結婚が増えたため、改めて誰かに媒酌人を頼もうと考える方が少なくなったことが原因です。
媒酌人を立てる方は、親御さんや親戚の希望を聞いて立てるという方が多い傾向にあります。
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キリスト教式よりも難しい儀式が多い神前式ですが、一つひとつに重要な意味があります。
ぜひ、その意味を覚えておきましょう。
完璧に覚えられなくても、式の前には神職の方や巫女さんから説明がありますし、当日も何をすれば良いのか指示をしてもらえます。
和婚に興味があるもののハードルが高いと考えている方は、どうぞ心配せずに神前式をお選びください。