着物にもブーケにも似合う!和婚で使える飾り紐の結び方
着物やブーケの飾り付けをしたい場合には「飾り紐」が便利です。飾り紐とは、花や草のような形に結ばれた紐のことで、帯締めや装飾に使われています。和婚で衣装や会場を飾り付ける際は、飾り紐を活用してみましょう。こちらのページでは、飾り紐が持つ意味や結び方についてご紹介します。
和婚の演出に似合う「飾り紐」とは?
飾り紐とは、着物を着る際に着崩れを防ぐために巻く紐のことです。和風の結婚式でヘアアクセサリーやブーケに使われることもあります。白無垢や色打掛を着る際に飾り紐を付ければ、アクセントにできるのが魅力です。定番の結び方には「菊結び」「吉祥結び」「二重叶え結び」といったものがあります。
紐の種類には、「組(くみ)紐」「織(おり)紐」「撚(より)紐」の3つがあります。組紐は斜めに糸が交差するタイプの紐です。伸縮性があるため、着物に巻いても呼吸がしやすく、帯締めによく使われています。織紐は、縦糸と横糸が直角に交差する形で折られた紐です。「真田紐」と呼ばれることもあります。お茶道具の箱によく付けられています。撚紐は、束ねた糸を撚り合わせて作る紐です。もっとも古くからある紐で、鳥居にかかっているしめ縄や力士が付けるまわしは撚紐で作られています。
ヘアアクセサリーやブーケに飾り紐を付ける場合は、どの紐を使っても構いません。好みに合ったものを使ってみてください。ただし、着物につける場合には伸縮性のある組紐を付けるのがおすすめです。
「菊結び」の結び方
結び方のひとつに「菊結び」があります。結び終わった時の形が菊のように見えることからこう呼ばれるようになりました。延命長寿の意味を持っています。菊結びの作り方をご紹介します。
- まずは十字を作るように紐を折り、真ん中より少し下に棒状のものを置きます。
- 紐の下部分を持ち上げ、棒の上に倒します。
- 右の紐を上に倒し、上に倒した下の紐をその上から倒します。
- 同じように上の紐と左の紐も折りたたんでいきます。
- 棒を抜いて、棒があったところの穴に紐を通しましょう。形を調整しながら紐を上下左右に引っ張って締めてください。
- もう一度、下の紐から順番に上に折りたたんでいきます。
結び目を締めて、形を整えたら完成です。
「二重叶結び」の結び方
二重叶え結びは、日本伝統の結び方です。結び目の裏が口の字、表が十の字になることから、この名前が付きました。縁起が良い結び方であるため、お守り袋や水引にもよく用いられています。二重叶え結びの結び方は以下の通りです。
- 紐を半分に折り、端を揃えます。
- 端の方が数字の「6」になるように巻きます。
- 「6」の輪の部分を上に折ります。
- 「6」の上部分の紐を下から輪に入れ、元の位置に戻します。
- 反対側にも輪を作り、結び目の中に紐を入れます。
- 左右の輪の大きさを揃え、裏返しにします。
- 紐の長い部分を結び目の間に通して引き締めます。
裏返して形を整えたら完成です。
「吉祥結び」の結び方
吉祥結びには、福・平安・健康を祈る意味があります。古くから飾り紐として用いられてきた結び方によって花びらをお好みの大きさにできるのが特徴です。吉祥結びは、次のような方法で作ります。
- 菊結びと同様に、十字に紐を置きます。
- 棒状のものを真ん中より少し上に置きます。
- 紐の上部分を棒の上に倒します。
- 時計回りに紐を折り曲げていきます。
- 棒を抜き、棒を置いていた穴に紐を通します。
- 上下左右に紐を引っ張り、少し締めます。
- 今度は反時計回りに紐を倒していきます。
- 結び目を締めて、形を整えたら完成です。
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飾り紐の代表的な結び方には、菊結び・二重叶結び・吉祥結びといったものがあります。飾り紐が結べるようになれば、着物のアクセントにできるほか、ブーケや装飾にも使うことが可能です。神前式や仏前式を行う際には、ぜひ飾り紐の結び方を覚えてみましょう。