東郷記念館

和装の「柄」には意味がある!柄から決める婚礼衣装の選び方

 

和装での婚礼をご検討中の新郎新婦のために、着物の柄から決める婚礼衣装の選び方をご紹介します。和婚で身につける衣装にはさまざまな文様があり、その一つひとつに意味があると言われています。これから衣装選びを控えているなら、ぜひ文様の意味をもとに婚礼衣装を選んでみてください

 

吉祥文様(きっしょうもんよう)

おめでたいことや良い兆しを表現した文様を総称して「吉祥文様(きっしょうもんよう)」と呼びます。喜びを祝う気持ちを表し、礼装の着物や帯に使われる文様です。日本で生まれた吉祥文様には、「宝尽くし」「鶴」「四君子(しくんし)」などがあります。宝尽くしは、その名の通り宝物を集めた文様です。宝珠・宝鍵・打ち出の小槌・丁子(ちょうじ)といった文様が散りばめられています。

また、「鶴文」も吉祥文様の定番として知られています。鶴は古くから「たづ」と呼ばれ、神鳥として大切に扱われてきました。「鶴は千年、亀は万年」と表現されるように、ご長寿の象徴としても親しまれています。鶴文には、鶴が飛ぶ姿を表現した「飛鶴文(ひかくもん/とびつるもん)」、折り鶴を文様にした「折鶴文」、二羽の鶴を向かい合わせた「向鶴文(むかいつるもん)」などがあります。

「四君子」は、蘭・竹・梅・菊を組み合わせた文様のことです。こちらは4種類の植物から成る文様のことで、いずれの植物が欠けても四君子にはなりません。四君子は丸く描かれることから「丸文(まるもん)」の一種に数えられます。

 

有職文様(ゆうそくもんよう)

「有職文様(ゆうそくもんよう)」とは、中国から日本に伝えられて定着した文様のことです。平安時代以降に、郡家の装束や調度品などに用いられた伝統的な文様で、代表的なものでは「亀甲文」「七宝文」「花菱」などが知られています。

「亀甲文」とは、六角形を基本にした幾何学文様で、形が亀の甲羅に似ているところから、その名が付けられました。六角形単独の文様を「亀甲」、上下左右に連続した文様は「亀甲つなぎ」と呼ばれています。亀甲の内部に梅・かたばみ・笹などの草花があしらわれ、家紋として用いられることも多い、日本ではお馴染みの文様です。

「七宝文」とは、両端が尖った長い楕円形を4つ繋ぎ合わせた文様です。同じ大きさの円を重ねたような形であることから、「和違い文」と呼ばれることもあります。七宝文を上下左右に連続させた文様は「七宝つなぎ」と呼ばれ、まるで限りなく続くように見えることから、古くから縁起が良い文様として親しまれてきました。

「花菱」とは、菱型の花弁を4枚並べたような文様のことです。「丸に亀甲に花菱」「七宝に花菱」「丸に四方花菱」のような格式高い家紋としても多く用いられてきました。花菱は、菱紋の中でも特に優美な文様として知られています。

 

婚礼衣装の選び方

背が低めの新婦さんの婚礼衣装には、小さめの柄がおすすめです。小ぶりな柄が幾何学的に並ぶものや、無地の部分が多いデザインを身につけると、愛らしい印象になります。その反対に、背が高めの新婦さんには、大振りの柄がおすすめです。さらに、足元に向かってグラデーションになっているデザインのほうがシャープな印象になります。

加えて婚礼衣装選びで重視したいのは、背中の模様です。儀式を行う際にゲストの視線が集まるのは、花嫁さんの後ろ姿です。色打掛は帯の上から打掛を羽織ります。このときに帯周辺の盛り上がっている部分に視線が集まりやすいため、後ろ姿が美しい衣装を選びましょう。

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今回は、和装の柄の代表的な文様と、婚礼衣装の選び方をお伝えしました。それぞれの柄に込められた意味を知ると、より婚礼衣装が選びやすくなるのではないでしょうか? 美しい和の文様の中から、花嫁さんに似合う素敵な衣装をお選びください。