東郷記念館

和婚には種類がある!神前式と仏前式はどう違うの?

「神前式」と「仏前式」は、どちらも日本の伝統的な結婚式のスタイルです。

しかし、仏前式を挙げるのはお寺の関係者や檀家さんに限られていることが多いため、あまり馴染みがない方も多いかもしれません。

そんな神前式と仏前式を比べてみると、さまざまな興味深い相違点が見つかります。

今回は、その違いをいくつかご紹介します。

 

意味合いの違い

神前式と仏前式の違いは、神社で挙げるかお寺で挙げるかという根本的な違いのほかに、挙式に込められた意味が違います。

それぞれの挙式に込められている意味をご紹介します。

 

神前式は神様にこれからの加護を願うもの

 

神前式は、古くは室町時代から続く伝統的な挙式スタイルです。

今のような形で執り行われるようになったのは、明治33年の大正天皇が挙げたご結婚の儀式が起源となっています。

神様に2人が結ばれたことを報告および感謝し、これからも変わらぬ加護を願うという意味が込められているのが特徴です。

神前式における結婚は、新郎新婦だけでなく家族と家族の結びつきだと考えられているため、挙式後には強い家族の絆を感じられるとも言われます。

 

仏前式は2人が出会ったご縁に感謝するもの

仏前式は、「因縁」と呼ばれる仏教の教えに基づいて行います。

出会いのきっかけである「因」と、結ばれた「縁」を仏様とご先祖様に報告し、感謝して大切にしていくという意味がある儀式です。さらに仏教では、結婚相手とは来世まで連れ添うという教えがあるため、来世での結びつきまで誓い合うという大きな特徴があります。

しかし、誓いの言葉を言い合うような儀式は特にありません。

 

費用の違い

 

神前式と仏前式では、費用にも違いがあります。どちらも一般的なウェディングよりもリーズナブルだとされています。

しかし、衣装・オプション・披露宴の内容などによっては必ずしも安価とは言い切れないため、注意が必要です。

 

神前式の場合

 

神前式は、挙式のみなら10万円前後で執り行うことができます。

そのほかに、衣装代・撮影代・雅楽や巫女の舞などの演出代がプラスされます。披露宴も行う場合は、結婚式場やホテルでセットになっているプランもあるため便利です。

会場の規模や挙式内容などによって幅がありますが、挙式+披露宴のプランで申し込むと、30~70名で平均150~250万円になります。

 

仏前式の場合

 

仏前式に必要な費用は平均で10~20万円とされています。

お寺がどこまで用意してくれるかによって大きく変わるため、事前の相談が不可欠です。また、お寺から提示された費用には、衣装やメイクの代金が含まれていない場合も多くあります。

その場合は、自分たちで手配する必要があります。また、披露宴会場となるレストランやホテルと提携していることが少なく、披露宴を行いたい場合は自宅を利用したり、会場を手配したりしなくてはいけません。

 

内容の違い

神前式と仏前式では、挙式の流れや内容にも大きな違いがあります。特に違いがみられる項目を取り上げてご紹介します。

 

指輪の交換

指輪の交換は、神前式にはもともとない儀式でしたが、現在では多くの神社で取り入れられているようです。

「指輪交換の儀」として結婚指輪の交換を行います。

一方の仏前式では、「念珠授与」として僧侶が白い念珠を新郎へ、赤い念珠を新婦へ授与します。

希望すれば仏前式でも指輪の交換を行うことができるようです。

 

独自の儀式

神前式は、「参進の儀」という雅楽の演奏の中、本殿まで移動する儀式があります。

滅多に聞けない生の雅楽によって雰囲気が一層盛り上がるため、ゲストの評価も高い儀式です。

ほかにも巫女舞や玉串奉奠など、神前式でしか体験できない儀式があります。

仏前式には、僧侶から新郎新婦へ祝いの祈りが捧げられる「法話」など、ほかのスタイルでは体験できない儀式があります。

 

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神前式と仏前式。どちらの挙式も日本で古くから行われている伝統的なものですが、式に込められている意味や内容には、大きな違いがありました。

どちらも魅力的ですが、披露宴会場の手配の手間や敷居の高さを考慮して、神前式を選ぶ方が多いようです。しかし、お寺によっては仏前式の考えに賛同していれば挙式を行ってくれる場合もあります。

無宗教でも興味がある方はお寺に相談してみるといいでしょう。これから和婚をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。